第15章 Coke scene1
目が覚めたら、二人が俺を心配そうに覗きこんでた。
「あれ…俺…」
「ああ…よかったぁ…かずぅ…」
そう言って相葉さんが抱きついてきた。
「気を失ったんだよ、ニノ」
翔さんが優しく俺の頭を撫でてくれる。
「よかった気がついて」
そういうと翔さんはにっこり笑った。
相葉さんが起き上がって、泣きはらした目で俺を見る。
「なんで…泣いてるの?」
「だって、かずが倒れるから…」
「びっくりしちゃったんだよね、雅紀?」
「うん…」
「ああ…そっか…」
そういうと俺は数々の痴態を思い出した。
「あれ、夢じゃなかったんだ…」
そうつぶやくと、ふたりはにっこりと微笑んだ。
「現実だよ?」
そういって代わりばんこに俺にキスをくれた。
「ごめんな。ニノ。無理させて」
「ううん…」
「かずがエロいから…我慢できなかった…ごめん…」
「うん…」
まだ頭がぼーっとして上手く考えられない。
終わったんだ…
身体に残る違和感は、まさに二人が俺に刻んでいった痕跡で。
嵐のような時間が終わったことをやっとここで悟った。