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カラフルⅠ【気象系BL小説】

第14章 ショコラscene1


ボロボロ涙をこぼし続ける雅紀の髪に触れる。


その感触にびくっと雅紀は身体を震わせる。


「雅紀…?聞いて」


涙でいっぱいの目を俺に向ける。


「俺、雅紀のこと好きだよ?」


「え…?」


「雅紀は、どうなの?」


「え…」


「俺のこと、好きじゃないの?」


俺が何を言っているのかわからないという表情で。


「俺は、雅紀が男でも好きだよ?」


「しょうちゃ…」


「雅紀は?俺のことそういう風に思ってないの?」


「……うえっ…うぅ…」


本格的に泣きだしてしまった…


「すきだよぉー…」


そう言うだけで精一杯だった。


俺は雅紀を抱き寄せて、ぎゅっと力を入れた。


そのまま泣き止むまで、おでこをつけて辛抱強く待った。


ぽたぽた涙が落ちてこなくなって、雅紀の呼吸も落ち着いてきて。


そっと雅紀の顎に手を添えて、上を向かせた。


唇をゆっくりと重ねる。


「雅紀、好きだ」


ちゃんと目を見て言った。


「翔ちゃん…ありがとう…」


雅紀もちゃんとまっすぐ目を見てくれた。


そのまま二人で微笑んだ。


雅紀の肌はあったかくて。


昨日の冷たさは嘘のようだった。


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