第14章 ショコラscene1
立ちすくんでいると、雅紀が振り返った。
少しその仕草にしながあった。
振り返ると、にっこりと笑った。
めまいがするほどかわいかった。
「翔ちゃん、どうしたの?」
顔も声もいつもの雅紀なのに。
身体から発する雰囲気が、艶かしいものになってきてた。
女体化までは聞いてませんが、先生…
もう一回、明日は先生に電話しよう…これはヤバイ。マジで。
気がついたら雅紀が目の前に来てて。
「どうしたの?様子おかしいよ?」
心配そうに俺の顔を覗きこむ。
俺の顎に手をかけて、目を覗きこんできた。
「熱はないみたいだけど…酔っぱらっちゃった?」
小首をかしげて俺をみるな…
「だっ…大丈夫だから。ほら、風呂行ってこいよ」
「うん、ありがとう」
またにっこり笑って、バスルームへ雅紀は行った。
俺は心臓を落ち着けるのが大変だった。
かわいいと思ってしまった。
雅紀なのに…
ちょっと落ち込んだ。
その時、脱衣所から悲鳴が聞こえてきた。
急いで向かって、扉を叩く。
「どうした!?雅紀!?」
中から、雅紀の弱々しい声が聞こえてきた。
「しょうちゃ…」