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カラフルⅠ【気象系BL小説】

第13章 マロンscene1


和也を抱き上げてベッドに寝かす。


すきっ腹にワインなんか飲むからだ。


せっかくいろんなことがわかって、これから甘い時間を過ごそうと思っていたのに。


「和也…?」


呼びかけても返事はない。


「和也、好きだよ」


そう言って、髪を撫でる。


好きだって、お前が寝てる時沢山言ってるんだよ。


お前は知らないだろうけど。


照れくさいから、言えないんだよ。


「ばかずなり…」


「ばかじゅん」


「はぁ!?」


「今のは潤が悪い」


「お前、起きてたの!?」


「今、起きた」


目が据わっている。


酔ってる。


むくっと起き上がり、俺に抱きつく。


「抱け。潤」


なんで命令口調なんだ。


「ダメだろ、お前酔ってるから」


「だめじゃない!抱け!」


「和也ぃ…」


弱り切った声を出したら、和也が笑った。


「潤、かわいい!」


きゃっきゃ笑う、その胸元にはいつもしてるペンダントがある。


ペンダントトップはブルガリのリング。


俺が好きだと告白したあと、すぐに贈ったものだ。


もうずっとこれを見てきたから、思い出すことはなくなってたけど。


和也はずっとこれを身につけていてくれたんだ。

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