第13章 マロンscene1
「やっ…そんなっ…同時…」
途切れ途切れに抗議してくるが、構わず指を進める。
「あぁっ…潤くぅん…」
すぐに甘い声で鳴き出す。
和也がしたように、俺も裏筋ばかり責めてやる。
身体がビクンと波打つ。
「ひゃっ…潤くん…すぐ出る…」
見上げると、泣いてる。
どうしたんだ。今日は。
俺は和也を咥えたまま、動きを早める。
後ろの口も解けてきた。
「あっ…潤くん…潤っ…」
和也のモノが口の中で、ぐんと撓る。
あと一歩のサイン。
そこで口を離す。
「あっ…ヤダ…潤っ…」
「和也、何で泣いてるの?」
「え?」
「どうしたの?」
「ほんとだ…泣いてる」
自分でも気づかないで泣いてたのか。
「わかんない。なんでだろ」
涙を拭う。
舌打ちしたい気分になった。
俺の知らないところで、なにそんな気分貰ってきてんだよ。
後ろに入れた指をぐいっと曲げる。
「ひゃっ…だめぇっ…」
立っていられなくなって、俺の肩に掴まる。
そんなの無視してどんどん指で、同じ所を擦る。
ビクンビクンと身体が揺れてとまらない。