第11章 アップル・グリーンscene1-2
慌てて二人で洗濯機に向かう。
行ってみると、まあ案の定ビショビショで。
「ああ…多分最後のすすぎだよねえ…もうちょっとだったね」
今日は本当に相葉さん、運がなくて笑えた。
俺んちに来たばかりに。
「ニノぉ。笑い事じゃないだろ~?」
泣きそうな声で抗議してくる。
「だって、あんた今日ついてないね。すっころぶわ、服乾かないわ…」
全部、俺んちに見舞いにきてくれたせいだ。
「ちぇっ…」
とにかく、これで暫くは相葉さんは帰れないことになった。
俺の服を貸してもいいんだけど、サイズが…
ま、帰れたとしても。
この人のマンション高層だから、部屋までたどり着けるかどうかだしね。
懐中電灯の灯りをたよりに、リビングに戻った。
部屋のカーテンを開けると、少しマシになったので、カーテンを開け放すことにした。
それが終わると、ソファに腰かけもうやることがない。
相葉さんが、自分のカバンをがさごそしている。
何かを取り出してきた。
「ねえ、これ、松潤がね俺にくれたの」
相葉さんの手にはローションの小袋。
そう、セックスに使うやつ。
あんにゃろ、何考えてんだ!