第11章 アップル・グリーンscene1-2
その時、突然真っ暗になった。
「えっ!?なに!?」
「停電!?」
外を見ると異様な暗さだった。
おかしい。
ただの停電だったらここまで暗くならないはず。
「ちょっと待ってて」
俺はそう言うと膝枕を外して、手探りで懐中電灯を取りに行く。
めったに使わないから、どこしまったか思い出せなかった。
しまいそうなところに手を突っ込むと、運良く一発でたどり着いた。
それを持ってリビングに戻る。
「スマホ。どこいったかな」
スマホで情報を集めようと思ったが、自分のをどこに置いたか失念していた。
「あっ、じゃあ俺の」
相葉さんが自分のカバンからスマホを取り出す。
「はい、これ」
ありがとう、とお礼をいって受け取る。
ロックを外してもらって、検索する。
なかなかヒットしなかったが、暫くするとやっと情報にヒットした。
「なんか、大規模停電みたい」
「よくわかんないけど、暫く復旧しないの?」
「んーなんか停電してる地域が広すぎて、順次復旧みたいだけど。ここがいつになるかわかんないな。あーもう、ネットも繋がんなくなってきた」
「あっ…!俺の服!」
「あっ!」