第11章 アップル・グリーンscene1-2
しばらくすると、相葉さんが唸り始めた。
「うーん…うーん…」
マンガみたいな唸り声をだして。
なにが苦しいんだかわからない。
どうしよう。
しょうがないから眉間にデコピンをかます。
「相葉さん?」
呼びかけると、寝ぼけたまま俺を見上げた。
「起きた?なんか唸ってたけど大丈夫?」
「あっごめん、俺。うとうとしちゃって…」
「…よく寝れた?」
「うん…よく寝たよ?」
「そう。よかった」
相葉さんはそのまま大人しくじっとしている。
珍しい。
いつもだったら大はしゃぎしてるとこなのに。
腰がそれだけ痛いってことなんだろうか。
なんにも喋らないから、相葉さんの右手に顔を書いて遊んだ。
我ながら傑作。
親指が大野さんで、人差し指が翔さんで、中指が相葉さんで、薬指が俺で、小指がJ。
嵐って片手で出来上がるんじゃん。
俺は実は櫻井画伯の次くらいに絵心がないが、これは傑作だ。
特にJの顔が上手く書けて大満足である。
ちょと笑いが漏れる。
ふと相葉さんをみると、俺の顔を見上げて微笑んでた。
ば、ばーか…
見てんじゃねえよ…