第11章 アップル・グリーンscene1-2
風呂からあがってリビングに行くと、相葉さんがソファで寝てた。
うつ伏せで。
渡した氷嚢はずり落ちてた。
ちょっと苦しそうな顔をしている。
腰の打撲が痛いのだろうか。
氷嚢を直してやろうと、相葉さんの頭のほうに座った。
手をのばそうとすると、相葉さんの手が俺のパジャマを握った。
ぎゅっと握ると、満面の笑顔になった。
「えへへ~ニノ…膝枕~…」
寝ぼけている。
寝ぼけているのに、なんだコレ。
仕方ないから、そっと相葉さんの頭を上げて膝枕をしてやった。
氷嚢を載せていると、相葉さんの右手が伸びてきた。
思わず握りしめた。
そのまま握っていると、今度は左手が俺の腰の方に回ってきた。
俺の身体に腕を巻き付けると、ぎゅっと抱きしめられた。
にひゃっと相葉さんが笑った。
ああ、もう好きにしてよ…
しばらくそうして寝顔を眺めてた。
すぅすぅと気持ちよさそうな寝息をたてている。
頬に人差し指を刺す。
ううんと少し唸る。
面白いからもう一回やる。
「ニノぉ…やだぁ…」
寝ぼけながらも俺からの攻撃だとわかるのは、今までの虐待の成果…だよな…