• テキストサイズ

カラフルⅠ【気象系BL小説】

第11章 アップル・グリーンscene1-2


手足は落ちたが、服も髪の毛まで泡だらけ…


「待ってて」


俺は部屋に戻り、急いで服を掴んで戻った。


「とりあえずこれ着て」


こいつまで風邪をひかすわけにはいかない。


俺を見て、着替えにくそうな顔してたから、浴室に入って残りの掃除を始めた。


「洗濯機、借りていい?」


弱々しい声で言ってるのが聞こえる。


「いいよ。使って」


洗濯機をセットする音が聞こえる。


きっと今頃、めちゃへこんだ顔してるんだろう。


俺はシャワーで泡を流しながら、笑いたいのを必死に堪えた。


絶対あいつはなにかミラクルを起こす。


風呂場でコケるなんてベタなこと、普通好きなヤツの部屋でするか?


なんてかわいいヤツなんだ…


手を止めると、俺はまたあの黒い衝動を感じていた。



だめなのに。


大事にしたいのに。


大事な友達だから。


ずっと一緒にいてくれてるから。


だから触れないのに。



お前のほうから近寄ってくるなよ…


シャワーの音が、ずっと浴室に響いてた。


/ 1124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp