第10章 ラズベリーscene1
手を入れると、温かくて。
その温かささえも愛おしくて。
滑らかな肌に手のひらを走らせて、感触を楽しむ。
脇腹を撫でると、翔ちゃんの身体がビクンと跳ねて。
キスをする唇から、少し高い声の喘ぎが漏れた。
乳首にそっと触れる。
暫くその感触を指先で楽しむ。
突起が出てくると、それを指で弾く。
「あっ…智くん…」
翔ちゃんが俺の名前を呼んでくれた。
嬉しくてたまらなくて。
顔を上げて、翔ちゃんを見つめた。
潤んだ瞳。
上気した頬。
乱れたパジャマから見える、白い肌。
かわいらしい乳首。
どれも愛おしい。
俺はその全部にくちづけして、最後に乳首を口に含んだ。
「あっ…」
小さく声を上げて、翔ちゃんはのけぞった。
輪郭に沿って舌を這わし、最後に突起を舌で弾く。
反対側の乳首も指できゅっと掴んで、弄ぶ。
「あっ…やだ…智くん…」
「いや?」
「あ…」
そういうと、翔ちゃんは俺の顔を見たまま固まった。
「えっと…ごめん…いやじゃない…」
「ほんとに?」
「うん…」
「じゃあ…もっとって言ってごらん?」
「え?」
「もっとして、っていってごらん?」
「や、やだよ…そんなの」
「…じゃあやめよっかな」
「あっ…」
「ん?」
「や、やめないで…」