• テキストサイズ

カラフルⅠ【気象系BL小説】

第10章 ラズベリーscene1


「待って待って。だって俺も翔ちゃんも男だよ?」


「はぁ!?」


恐い…こわいよぅ…


「あんたね、なんで翔さんがあんたの家にいるか、わかってんの?」


「わからない」


「え?」


「それが、俺にもよくわからないんだよ」


「ええ…?」


「いつの間にか住んでたんだよ。俺んちに」


「…だめだこりゃ」


ニノがまた、どうしていいかわからないって顔になった。


「じゃあ、手も握ってないの?」


「当たり前だろ」


「キスも?」


「ばっ…バカお前っ…」


なぜだか俺は真っ赤になった。


はぁーっとニノは深い溜息をついた。


「今どきの中学生でも、こんなことしてないよ…」


「え?」


ニノは俺の顔の正面に人差し指を突き出した。


「宿題!」


「え?」


「明日までに、翔さんの手を一回握ってくること!」


「え?なんで?」


「なんででも!」


「でもニノ…」


「明日先生に、できたかどうか報告!」


「あっ、ハイ」


ニノの勢いに押されて、つい宿題を貰ってしまった。


でもそれは俺にはとんでもなくハードルが高いもので…


半年間、触らないように我慢してたのに、いまさら触れないよ…


/ 1124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp