第9章 June bud scene1
和也の舌が口壁が、ゆっくりと俺を包み込む。
「はぁ…」
思わず深いため息がでてしまう。
その温かさがだんだん俺の思考を奪い取っていく。
「和也…キモチイイよ」
そういうと、嬉しそうに見上げてくる。
ゆっくりと俺を味わうように、和也の口が俺を咥え込む。
「…もっと、早く動いて」
だんだん王子の化けの皮が剥がれる。
和也は俺を見上げ、頷くと速度を上げる。
もっともっと。
足りない。
和也が足りない。
もっと奥に咥えて。
もっと俺を飲み込んで。
「和也…あれやって」
いつも和也が俺にやってくれる、とっておきのキモチイイのを要求する。
もはや王子なんてどうでもいい。
俺を咥えたまま躊躇する和也の頭を、片手で押さえて力を入れる。
「ホラ、やれよ」
ぐいっと押し付けると、和也は俺のモノを片手で掴んでその体勢に入る。
「そう。いい子だね、和也」
マシュマロモードなのを思い出して、フォローしておく。
でもやるこたやらせる。
片手で俺を扱いて、もう片方の手は俺の玉をいじらせる。
口に咥えた俺のモノを、和也は凄い力で吸い上げる。
「あぁっ…和也…」
思わず喘ぎが漏れる。
吸い上げたかと思うと、思い切り舌を絡ませて、喉の奥まで俺を飲み込む。
「あ…ぁ…いいよ、和也…」
夢中になって和也の口の中を味わう。
「もっと、玉触って」
要求も忘れない。
でも。
これをされると俺はもうひとたまりもなくて。