第9章 June bud scene1
汗が、伝い落ちてくる。
お互いの荒い息遣いと、身体を合わせる音が響いてる。
もう、何もお互いに言わなくて。
ただ、お互いの擦れているところからくる感覚だけ感じてる。
時々、和也の身体が跳ねて、その口から短い喘ぎが漏れる。
俺は腰の動きを止めることができない。
和也に差し込んだ俺から伝わる熱さ。
内壁を擦り上げる快感。
和也の時々見せる苦痛なのに、感じている表情。
何もかもが、俺の腰を止めさせない。
もっと奥に捩じ込みたい。
もっともっと奥に入って、和也の内臓を食い破って、混ざり合いたい。
そう思ったら、一層乱暴に打ち付ける。
また、和也の身体が跳ねる。
「和也…」
その気怠い目を、下から俺に向けてくる。
快感に潤んだ目。
組み敷かれているのに、誇り高くて。
でも俺を受け入れていて。
ミダラで。
そんな和也の中をかき回していることに、強烈な快感を覚える。
「もっと、鳴けよ」
そういうと、ぐいっと抉る。
「あぁっ…あんた、もう…やりすぎ…」
上半身はもう完全に脱力してベッドに突っ伏し、尻だけ俺につきだしている。
「そんな格好で言っても、説得力ねえよ」