第7章 ベルフラワーscene1
「ほら、潤。もうほぐれたよ」
大野さんの指が、俺のなかで自由に動いてる。
もう、快感の渦が下半身を暴れまわっていて、わけがわからない。
「後ろ向いて。壁に手をついて」
大野さんのいうままに、壁に手をつく。
「立ったままでいいから」
そう囁くと、大野さんがゆっくりと入ってきた。
「んっ…ああっ…」
「あっ…潤、締めすぎっ…」
「だって…んっ…」
「興奮してるの?」
「ちがうっ…」
「でも、ギュウギュウ締め付けてくるよ?」
「やぁっ…そんなこと、言わないでっ…」
「ふふ…やらしい…潤…」
そういうと、ぐいっと腰をねじ込んできて、俺の最奥へ入ってくる。
「んんんっ…」
その快感に耐えられなくて、壁に頬を預ける。
いつもよりも角度のない姿勢だったので、大野さんの体温を近くに感じた。
「大野さん…大野さんっ…」
「潤…」
そういうとぐいっと俺の腰を抱いて、大野さんが俺の背中に頭をつけた。
大野さんの熱が、背中から伝わってきて熱い。
「かわいい…潤…」
「大野さ…もっと強く…抱いて」
このお願いは聞いてもらえた。
ぎゅっと抱きしめてもらうと、涙が出てきた。
「大野さんっ…もっと…もっと」
「潤…泣くなよ…」
そう言いながら、綺麗な手で俺の涙を拭う。
「…潤…お前は俺だけのものだからな」
もう言葉が上手く出てこなくて、俺は頷く。
「俺も、お前だけのものだから」
そういうと、またぎゅっと抱きしめてくれた。
幸せで、幸せで。
大野さんの動きが早くなって。
もう足がガクガクして。
でも大野さんがえぐるように腰を打ち付けてきた時、電流が走って。
「ああっ…やっ…くるっ…」
その場所に大野さんが当たると、いつも身体がビクンビクン揺れて。
大野さんはそれがわかると、何回もそこを擦って。
「だめっ…だめだって…」
このお願いは聞いてもらえず…
揺れる身体をなんとか壁で支えて、それに耐えて。
「潤っ…ああっ…凄いっ…」
大野さんの声が快感に震えてて。
それがとても嬉しくて。
「も、俺イキそう…」
「あっ…大野さんっ…イって?」
「だめだよ。お前も一緒じゃなきゃ」
そういうと、俺の前を掴んできた。
「あああっ…ダメっ…ダメっ…」