第6章 アップル・グリーンscene1
「も、もっと…して…?」
ダメ元で頼んでみる。
暗いから…
よく顔が見えないから…
俺、なんか大胆になってる…
「はぁ!?」
「あっ…ごめんっぶたないでっ…」
そういうと、また顔をかばう。
はぁ…と溜息の音が聞こえた。
「わかったから。手、どけて?」
そっとニノの手が俺の腕をどける。
「目、閉じて?」
目を閉じると、またニノの柔らかい唇が落ちてきた。
今度は何回も、何回も。
終わったら、急に恥ずかしくなって手で顔を隠す。
くすっとニノが笑う。
「そんなに恥ずかしいの?」
「だって…」
何も言えない。
だって、俺、ニノとキスしちゃったんだよ?
どうしよう…どうしよう…
「かわいい、相葉さん」
もう、その言葉にいたたまれなくなって…
泣きそう…
「うえっ…」
いや、ほんとに泣いちゃった。
ダメだ、俺…
「泣いてるの…?」
俺は答えられなくて。
熱い塊が喉にいて、上手く声が出せない。
目から勝手に涙がぽろぽろ出てきて。
止まらなくて。
ニノはそれを濡れタオルで拭いてくれて。
俺が泣き止むまでずっと待っててくれて。
泣き止んだら、本当に恥ずかしくて。
消えたくなった。
「いつまで顔隠してんの?」
「だって…」
「キス…できないじゃん」
「えっ?」
びっくりして顔を上げると、またニノの唇が降ってきた。
でも。
今度のキスは、さっきまでのキスとは違って。
ニノの舌が、俺の唇に触れて。
開けてっていうから、口を開けたら入ってきて。
そしたら俺の気持ちいいところ、ニノが舌でくすぐって。
とっても気持ちよくて。
知らないうちに俺も舌をだして、ニノを気持よくしたいって。
夢中になってニノの唇を食べたんだ。
気持よくて、やらしい声まで出ちゃって…
そしたらもっと出してって、ニノの舌が、俺の口を滑っていって。
ちょっと目を開けたら、目を閉じたニノが真剣に俺を気持ちよくしてくれてるのがわかって。
とても色っぽくて。
俺、どうなるんだろう。
おかしくなっちゃいそう…。