第6章 アップル・グリーンscene1
二回目の洗濯物を畳み終わって、部屋に入れたら、次は風呂場の掃除。
ニノはいいって言ったけど、起きたらすぐに入れるようにしておきたかった。
鼻歌を歌いながら、掃除をしてたら突然ガチャってドアが開いた。
「相葉さーん…やらなくていいっていったのに…」
「あ、もう終わるから。ねっ。待ってて」
そう言って扉を閉めに行こうとした瞬間、俺はコケた。
一気に天と地がひっくり返って、俺は暫く動けなかった。
「ちょっ…!相葉さんっ!?」
「いたたたた…」
「大丈夫!?」
「だっ、大丈夫…いててて…」
腰を打ったみたいで痛い。
服もびしゃびしゃで泡まみれ…
ああ…俺、カッコ悪い…
「もういいから、こっちきて?」
ニノが手を差し伸べてくるけど、俺、泡まみれで。
「いや、いい。大丈夫」
なんとか起き上がると、お湯をだしてとりあえず手と足の泡を落とす。
「後はいいから、とりあえずこっちきて」
ニノに言われて、脱衣所に上がる。
「待ってて」
そういうと、ニノは脱衣所から出て行った。
戻ってくると手に着替えを持っていた。
「とりあえずこれ着て」
というと、風呂場に入っていって、後の掃除を始めた。
俺は腰に響かないようにそーっと着替えた。
「洗濯機、借りていい?」
風呂場に向かって話しかける。
「いいよ。使って」
自分の服を洗濯機に入れると、三回目の洗濯を始める。
「はーっ…」
深い深い溜息が漏れる。
その時、ニノが風呂場から出てきた。
「ぶっ…」
出てきたとたん、ニノは下を向いて顔を上げない。
「??」
「ぐーっ…ぶふっ…」
「なに?どうしたの?」
「ぐふっ…服がっ…ひいっ…」
鏡をみると、俺が借りた服は全然サイズが合ってなくて、つんつるてんだった。
「ああ…もう…だめだ…」
そういうと、ニノはゲラゲラ笑い出した。
「なっ…もおおお!ニノがちびだからじゃねえかよ!」
「ぐぅ…ぶふうっ…」
そういうと、ニノは腹を抱えてうずくまってしまった。
ひどい…俺のせいじゃないのに…
泣いちゃうぞ!