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カラフルⅠ【気象系BL小説】

第5章 退紅(あらそめ)scene1


コーヒーを半ば飲み終わる頃には、智くんは息を荒げていた。

「ねえ、これ、何か入ってる?」

俺は答えず立ち上がり、智くんの手を掴むと寝室へ引きずっていった。

「や、やだ。翔くん。何するの?」

そんな声出したって聞かない。

この日のために買い替えたキングサイズのベッドに智くんを投げ出す。

乱暴に服を脱がせると、半ば勃起した智くんが現れた。

「やっ、だ…」

抵抗してはいるけど、頬は上気して目は虚ろになっている。

俺はその両手をとって、サイドテーブルからロープを取り出し、縛り上げた。

「やだっ…翔くん」

「大丈夫だよ。痕がつかないロープだから。心配しないで?」

耳元で囁くと、ぶるっと震えた。

そのまま智くんを放り出し、リビングへ戻ると、智くんの飲んでいたマグカップを手に寝室にひきかえす。

寝室に入ると、そのコーヒーを口に含んで、無理やり智くんに流し込む。

押さえつけて飲ませたから、全部飲んでくれた。

「いい子だね。全部飲んでくれたね」

そう言うと、智くんは涙を流した。

服を脱ぐと、俺は俺自身を智くんの口元へ持っていった。

「舐めて」

そう言うと、息を荒げながら智くんは俺を咥えた。

「ああ…うっ…」

あの日のように、智くんは俺を愛してくれた。

口に含むと、舌を絡ませ、気持ちいところを舐めてくれる。

縛られた手をベッドについて、ぺたりと座り込んで、俺を愛撫する。

まるで娼婦のような姿に、俺はゾクリゾクリと快感が上がってくるのを抑えられない。

「はぁ…智くん、気持ちいいよ」

ねっとりと舌は絡みついて、口内は蠢いて、俺を捉えて離さない。

俺は自分自身に手を添えると、激しく扱きだした。

「んっ…ううっ…」

苦しいのか、智くんの口からうめき声が漏れる。

でも俺はそれを無視し、扱き続ける。

智くんの苦しそうに咥える顔を見ながら、俺は絶頂に達した。

何も言わないでイったのに、智くんはまた俺を飲み込んでくれた。


口から出ると、強引にキスをした。

そのまま抱きしめると、愛おしさが溢れて止まらなかった。


でも。


まだこの人は俺のものにならない。


だったら。


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