第30章 マロンscene2+green
◆green side
潤とニノと一緒に食卓を囲んだ。
潤の作ってくれたパスタは驚くほど美味しくて。
おかわりしたいくらいだった。
ニノがそんな俺を微笑んで見つめてる。
潤は目を真っ赤にしながら、俺にパスタを分けてくれた。
「な、なに泣いてるの?」
「泣いてねーよっ!」
強がってみせる。
「俺のも分けてあげる」
ニノが俺のお皿にパスタを盛ってくれた。
「あ、ありがとう!ニノ!」
「うん。たくさん食べて」
ガリガリになった俺の手首を潤が掴んだ。
「これ、もうちょっと肉つけような…」
そう言って、皿を持ってキッチンへ立った。
ニノも立ちあがって皿を持った。
そのまま俺の唇を舐めた。
「たくさん、しようね?」
瞳に妖しい光を湛えていたから、何を?とは聞かなくてもわかった。
「たくさん、雅紀が欲しいから…」
そう言ってキッチンへ消えた。
残された俺は、身体の芯が熱くなるのを感じた。
「な、なんだよ…悪魔みたいだな…アイツ…」
しょうがないから、パスタを口に一杯頬張った。
なにかしてごまかしてないと、今すぐニノを押し倒しそうだったから。