• テキストサイズ

カラフルⅠ【気象系BL小説】

第30章 マロンscene2+green


◆green side



熱い。


なんでこんな脇腹が熱いんだろう。


そっと手を当てると、ぬるっとした。


手のひらを見てみたら、そこには血がついていた。


なんか、人ごとのように感じた。


ドラマの血糊ってそっくりなんだなとか。


振り返ったら、にぃが手にナイフを握ってた。


幽霊みたいな顔して立ってるからおかしかった。


「じゃあね。にぃ。バイバイ」


そう言って玄関を開けようとした。


歩き出した瞬間、猛烈な痛みがきてドアに寄りかかった。


そのままたたきにしゃがみこんだ。


ドアが開かない。


急に外が見えた。


ドアが開いた。


俺はドアと一緒に廊下に投げ出された。


廊下の蛍光灯が眩しかった。


誰かあの電気消して…


そう思ってたら、潤とニノの顔が見えた。


「あれ?どうしたの?」


そう笑って問いかけた。


「今、ちゃんと別れたからね」


にっこり笑えたかな。


俺、ちゃんと笑えたかな。


心配かけないように。


血、出てるから…
/ 1124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp