第30章 マロンscene2+green
◇マロンside
和也はイってしまうと満足気に眠ってしまった。
雅紀は和也の中から出ると俺に抱きついてきた。
「潤が欲しい…」
それからよく覚えてない。
ただずっと雅紀とヤってた。
朝がくるまで。
和也は隣でずっと眠っていた。
吐き出すだけ吐き出すと、もう俺も雅紀も力が残っていなくて。
折り重なるように眠った。
雅紀の細い肩を抱きしめながら。
さっき感じた違和感のことなんて、忘れた。
忘れたふりをした。
そのほうが、いいと思ったから。
だってこいつらのセックスは卑猥だったから。
また見たいと思ってしまったから。
ほっぺたを叩かれて目が覚めた。
「潤!起きてよ!もう!」
和也が起こす。
ああ、なんだ夢だったのか。
そう思っていたら、もう一個手が出てきて俺の頬を叩く。
「じゅーん…起きろよ…」
雅紀が俺の顔を覗きこんだ。
…夢じゃなかった…
俺は気怠い身体を起こすと、二人に両手を引かれてバスルームに連れていかれた。
そのまま三人で風呂に入った。
二人は俺に凭れるように浴槽に浸かった。
いっぺんに彼女が二人になった気分だった。