第30章 マロンscene2+green
◆green side
もうめちゃくちゃに三人で絡んだ。
誰のものかわからない精液にまみれて、三人で抱き合った。
「忘れさせて…お願い…」
うわ言のように俺の口からはそんなことばかりが垂れ流れていった。
潤は歯をくいしばってニノを穿っている。
ニノはそれを受けながら俺を咥えている。
俺と潤はその上で唇を合わせる。
なにがなんだか、誰がなんだかもうわからない。
ぐちゃぐちゃだった。
何回イったかわからない。
そのまま三人でベッドに転がった。
頭の中が真っ白だった。
快楽に溺れて、全てがなくなった気がした。
そのままトロトロと眠りに落ちた。
俺の手をニノが握った。
潤も反対の手を握った。
俺の腹の上で二人が手を繋いだ。
薄く目を開けると、二人は俺をみていた。
俺をみてる。
俺を。
安心してそのまま眠った。
なんだか久しぶりに熟睡したような気がする。
深い闇の中で、俺はにぃの顔を思い出すことはなかった。
二人の手が温かい。