第30章 マロンscene2+green
◇マロンside
雅紀が目を覚ました。
俺達はそっとその顔を見た。
また涙が溢れてきて。
たった一筋。
それだけで止まった。
和也が雅紀を抱き寄せた。
俺はその後ろから雅紀を抱きしめた。
ぎゅっと二人で雅紀を温めた。
雅紀はなにも語らなかったけど、和也の胸に唇を這わせた。
和也が熱い吐息を吐き出すのを合図に、誰も止まることができなくなった。
雅紀の唇がそのまま和也の股間に降りて行って、ソレを口に含んだ。
和也の唇が快感に喘いだ。
俺はベッド際においてあったローションを指に取ると、雅紀の後ろに這わせた。
指を入れると雅紀が甘い声をだした。
充分塗り付けて、俺は雅紀の中に入った。
雅紀は和也を咥えながら、その快感を受け止めている。
「ふっ…ふぁっ…ああっ…」
甘い声は俺の脳髄まで響く。
和也の舌が俺の唇を舐めていった。
こんな事をしているのに、和也の目は純真で。
子供みたいな目なのに、やっていることは淫らで。
雅紀に咥えさせながら、まだ俺を求めている。
たっぷりと唾液をからませた舌を和也の腔内にねじ込んだ。