第30章 マロンscene2+green
◆green side
潤が俺の中でまた果てた。
そのまま俺達は動けなかった。
潤が俺を抱きしめた。
俺は堪らなくなって、起き上がって抱きしめた。
好きとか愛とか、そういう感情じゃない。
でもこみ上げてくるこの思いはなんだろう。
ぎゅっとお互いを抱きしめた。
それはいつまでも続いた。
やがて潤が離れた。
俺の額に手を乗せると、俺をまた抱きしめた。
「熱、まだあるから寝よ?」
そう言って俺の手を取った。
ベッドまで行くと俺を寝かせた。
「潤…一緒に寝て?」
心細くなって、潤の手を引く。
潤は黙って俺の横に身体を延べた。
俺に布団をかぶせると、俺は潤の胸に飛び込んだ。
潤はまたぎゅっと俺を抱きしめてくれた。
そのまま俺は眠りに落ちた。
潤の香水が俺の身体に染み付いた。
外はまだ明るい。
潤の時間をまだ独占できると俺は思った。
眠りに落ちる寸前。
「潤…俺が起きるまでそばに居てくれる?」
そう言ってみた。
「…いるよ…」
短く答えて、またぎゅっと抱きしめてくれた。