第30章 マロンscene2+green
◇マロンside
深夜になって和也は帰ってきた。
お酒臭い。
「飲んできちゃったの?」
「うん~…」
上機嫌だ。
「良かったね。楽しかった?」
「うん!」
そう言って無邪気に俺に飛びついてきた。
ぎゅっと俺を抱きしめる。
愛を感じる。
「和也…どうしたの?」
ニヤけるのを抑えるのが精一杯だった。
「潤のこと、すっごく愛してる」
「バカ…知ってるよ…」
照れくさい。
最近よく和也は愛してるって言ってくれる。
凄く嬉しい。
幸せだ。
「俺も…あ…愛してるよ…?」
セックスでもない時に言うのは、ものすごく照れくさい。
「ふふ…潤。ムリしないで…」
「え…だって…」
「えっちの時に言って?」
そう言って俺の顔を覗きこんだ。
上気した顔は、とても色っぽく俺を誘っていて。
和也が目を閉じたから、俺は唇にかぶりついた。
でもキスの最中に和也は寝てしまった。
「おーい…」
小さく呼びかけてみたけど、天使のような寝顔は返事を返してくれず。
俺は微笑むと、服を着替えさせて天使をベッドに寝かせた。
そのまま横で、おあずけを食ったまま。