第2章 3学期の時間
留守電を入れたはいいものの、
彼が理事長の元に行った気配は無い。
それどころか、彼が学校に居るという話しすら
聞かなかった。
『どこでサボってんだか』
そんな彼のせいで、私が理事長室に呼ばれた。
なぜか、放送ではなく
伝言ゲームのような方式で。
『失礼します』
理事長「わざわざすまないね」
『いえ。それで、ご用件は?』
理事長「赤羽くんなんだが」
『まだ来てませんか?』
理事長「よく、知ってるね」
そりゃねぇ。。。
彼のことはよく知ってますから。
『電話にも出ないので、一応留守電をはめてはおいたのですが、、』
理事長「わざわざすまないね」
『いえ。それでは、失礼します』
はぁ、、
彼はいつになったら真面目になるんだか。
何のタメにここ受けたのかわかんないじゃない。
『さて、何してるのかな?潮田くん』
渚「いや、何もしてないよ」
慌てた様子の潮田くん。
たしか、D組の子で業くんとよく一緒に居た子。
最近は疎遠になってたはずだけど。