第2章 3学期の時間
学秀「おい、有栖川」
『何?』
学秀「赤羽を知らないか」
『知らない。どうせサボリでしょ』
学秀「またか、アイツは」
『Dの生徒なんだから、浅野くんが面倒みる必要ないじゃん』
学秀「理事長が呼んでいるんだ」
『なに、何かやらかしたの?』
学秀「知らん」
2年の3学期。
3年からのクラス分けに係わってくる時期で
誰もが成績を気にし、学校をサボルなんて事は無い。
そんな中、この学年には例外が1人。
赤羽 業。
成績優秀なのだが、素行に問題アリ。
E組に行きそうな生徒の1人である。
『呼び出そうか?』
学秀「悪いが、頼む」
『了解』
そして、私の幼なじみと言っていい存在。
小学の間は常に私の前を走っていた彼は
中学に上がるとともに失速し、いつの間にかDになっていた。
『、、、だめだ。出ない』
学秀「そうか」
『留守電だけでも入れとく?』
学秀「そうしといてもらえると助かる」