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【おそ松さん】本気の恋と、6つ子と、私。

第8章 芽生えた感情【トド松、おそ松】





【おそ松side】



トド松が出ていくのを見届けてから、俺は改めて絵菜ちゃんの様子を窺う。


あいつは多分、俺が何も気付いてないと思い込んでたんだろうけど…ごめんなトッティ、さすがにこれは俺も気付くわ。


だってなんか悲壮感漂いまくりだし。彼女からは覇気が感じられない。明るく元気なのが取り柄だって前彼女自身が言ってたのに、面影全然ないよ。


こういうの、なんていうんだっけ。しょうすい?しきってるってやつだよな。


…ま、だからって、追及するつもりもないけど。きっと彼女にとって、辛いことがあったんだ。それを蒸し返す必要なんてない。いくら俺でも、人の気持ちが分からないほどバカじゃねぇよ。


「あー、絵菜ちゃんって今来たばっか?」


「え?う、うん」


「腹減ってない?なんか食う?」


時計を見れば、午後1時を回っていた。俺はずっとパチンコやってたからなんも食ってなかったんだけど、絵菜ちゃんはどうだろう。昼飯食ったようには見えないよな。


「あ…私は」


ぐぅー


「!!」


彼女が顔を赤らめてお腹を両手で押さえる。…なんか似たようなこと前にもあったなぁ、と俺は苦笑した。


「素直でよろしい。じゃ、まずは昼飯だな」


「うぅ…はい…」


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