第7章 動き出す、歯車
…と、お断りしたものの。
一度お家にお邪魔させてもらったこともあるんだし、みんなになぜか必死に懇願されて、結局折れてしまい…
次の日。
「…え、ちょっと…」
「……マジか」
みんなが揃って一つの建物を見上げる。…無論それは、私の住んでいるオンボロアパートだ。
口をあんぐりと開けて、驚愕の眼差しを向けている。もはや言葉にすら出せないのだろう。
分かってましたよ、こうなることは!でも遅かれ早かれ、友達ともなればいずれは乗り越えなければならない壁だもん!仕方ないのだよ!
「あ、あの、二階に私の部屋があるんだ!あ、階段上る時気を付けてね、一段すっぽ抜けてるとこあるから!あははーっ」
カラ元気を振り絞る。うぅ、もうすでに泣きたいよぉ〜っ!