第7章 動き出す、歯車
【絵菜side】
ルルと戯れながらまったりしていると、スマホのバイブが鳴り出した。
また電話?…無言だったらどうしよう、と不安に思いながらも番号を確認すると、画面には¨トド松くん¨の文字。
もしかして、さっきのMINEの返事かな?
「はい、笹倉です。トド松くん?」
『絵菜ちゃん!いきなり電話してごめんね。MINE見たんだけど、どうしても声で伝えたくてさ。兄さんたちも電話しろ電話しろってうるさくて』
「ふふ、そうだったんだ」
『ああ、それよりも、採用決定おめでとう!僕らみんな喜んで…』
そこまで言って、突然トド松くんの声が途切れる。同時に、電話口の向こうで何やら騒いでいるような…
『…っと、悪いな絵菜ちゃん!トド松の奴がなかなかスマホ貸してくんなくてさぁ』
「あ、その声…おそ松くん?」
『おう!俺たち今日出掛けててさっき聞いたばっかなんだけど、仕事決まったんだろ?よく頑張ったな〜おめでとう!』
「うん、ありがとう!正直不安だったんだけど、みんなに背中押されたかいもあって、なんとか悲願達成できたよ!」
『そっかそっかー!いや〜俺も自分のことみてぇに嬉しいよ!ちなみに今度会う約束だけどさ
『おそ松兄さん、僕も!僕も絵菜と喋るー!』