第7章 動き出す、歯車
「…でも真面目な話、いつまでもこんな生活はよくないよね」
チョロ松がため息をつく。
「毎日毎日、自分たちの好きなことばかりやってさ。金だって、いくらギャンブルで稼いだ分があるっていっても、元を辿れば父さんの給料なわけだし。僕たちももう大人なんだから、いつまでも親のスネかじりはやめて、いい加減就職…
「はい出た〜ライジングシコースキー」
おそ松が頭の後ろに手を組みながら、呆れたようにチョロ松を見る。
「はぁ!?今のがなんでそうなるよ!ってかライジングシコースキー言うな!」
「いやだってそうじゃん?就職だの親孝行だの自立だの、大層な目標掲げてるわりには、俺たちとやってること変わんないし。なぁカラ松?」
「確かにな」
「いや就職も親孝行も自立もやって当たり前のことだからね?!俺たちが世間一般から劣ってるの!なんで俺がすごい自意識高いみたいに言われなきゃならないんだよ!」
「だから実際高いんだって。お前あれだろ?仮に就職できたとして、平社員じゃ満足できないタイプだろ?のしあがって部長に君臨したいタイプだろ?」
「は?当然でしょ、部長どころか目指すは社長だよ」
「「うわぁ…」」
「え、なんなのそのリアクション!おそ松兄さんはともかくカラ松にまで引かれたくないんだけど!?」