第7章 動き出す、歯車
【6つ子side】
「…あ、MINEだ」
部屋で寝転んでスマホを見ていたトド松が声を上げる。
それにぴくっと反応したのは、同じくだらけていた一松と十四松。
「…もしかして、絵菜?」
「結果が分かったのかな!」
二人がトド松の両脇に移動し、スマホを覗き込む。
「ちょ、僕他にも友達いるんだから、あまりじっと眺めないでくれる?」
「え…トッティにプライバシーなんてないでしょ」
「ないない!」
「ひどっ!ああもう、分かったからあんまりくっつかないで。…あ、やっぱり絵菜ちゃんだ!」
慣れた手つきで画面を切り替えると、そこには
『みんなの応援の力もあって、無事採用決まりました!本当にありがとう!仕事始めまでまだ時間があるから、久しぶりにみんなに会いたいです。都合がいい日ってあるかな?』
読むだけでこちらにも喜びが伝わってくるほどの絵菜の言葉が綴られていた。
3人は驚いて顔を見合わせる。
そして十四松とトド松が嬉しそうにハイタッチをした。
「「やったぁぁぁっ!!」」
「…ちょ、喜びすぎ。子供じゃないんだから」
「ぐふふ、そんなこと言って、一松兄さんも顔にやけてるよー?」
「な…っ!」
「一松兄さんっハイターーッチ!」
「……し、仕方ないな」
パンッ