第14章 揺れる心【カラ松】
あれこれと目移りしていると、カラ松くんが隣にやってくる。
「My angel…この俺が君に似合うスペシャルな服をコーディネートしt
「あ、私買わないよ?今日のところはひとまず見るだけ」
「…金がないのか?」
「!」
う…痛いところ突かれちゃったなぁ。彼のことだから悪気はないんだろうけど。
「絵菜…実は」
カラ松くんはおもむろに革ジャンの胸ポケットから財布を取り出すと、くるくると回ってビシッとポーズを決める。
「つい先日、ラスベガスのカジノで儲けたマネーがあるんだ…よかったらこれd
「ほんとは?」
「…たまたまパチンコで大勝したんだが…」
見れば、確かにカラ松くんの財布にはびっしりと大金が入っている。パチンコってやったことないけど、こんなに当たる時もあるんだ…!
「すごいね、カラ松くん!そっか、デート初日におそ松くんがいろいろ奢ってくれた時、お金の出所がどこなのか不思議だったんだけど、こうやって稼いでたんだね」
「…!」
「?カラ松くん?」
私の台詞を聞いて、またもやカラ松くんは固まってしまった。先ほどまでの自信ありげな笑顔はどこへやら、口を堅く結んで少しだけ眉を潜めている。
「……は!す、すまない、それで、何か買うか?」
「…え?」
すぐに我に返ったのか、彼はいつも通りに接してくる。でもどこかその表情は硬いままで…
「今日はいいよ、ありがとう」となるべくやんわりと断ってから、私たちは店を出た。