第3章 世にも稀な6つ子たち
「え?言う通りって…」
「あーあ、黙ってれば知られることもなかったんだけどな。そーだよ、俺たち全員無職。っつかニート。だから人のこと言えないんだよねー」
「えぇ!?」
諦めムードのおそ松くんに、私は思わず大声を上げてしまう。み、みんなどう見ても私と同い年くらいだよね?誰か1人ならまだしも、6人全員?!
「あはは、ごめん、びっくりしたよね。でも本当なんだ。あ、けど僕はちゃんと就活してるんだよ。¨兄さんたちと違って¨」
「あ、こらてめぇトド松!勝手に捏造してんじゃねーよ!」
「そうだよ!大体ちゃんと就活してるのはお前じゃなくて僕
「ちょっと黙ってろシコ松」
「一松まで!?ってかそれ女の子の前で言うなよ!」
「お、落ち着くんだブラザー、彼女が引いているだろう」
「なになに、ケンカすんの?僕もやるー!」
「てめぇら、いい加減にしやがれえぇぇぇ!!!」
チビ太さんの怒号が響き渡る。…やっぱりツッコむんじゃなかったな…。