第3章 世にも稀な6つ子たち
「じゃあ僕らとおんなじだね!」
天使…違った、五男の十四松くんが満面の笑みを向けてくる。…ん?おんなじとは?
「いや十四松兄さん、彼女は僕らとはジャンルが違うんじゃない?」
末っ子のトド松くんが、なぜか気まずそうに私をちらちらと見やる。
「えー?でも無職なんでしょ?」
ズガンッ!
…なんだろう、十四松くんのストレートな物言いですごいダメージを喰らったような…
「ちょ、十四松!就活頑張ってる人にそんなハッキリ言っちゃだめだよ!いくら僕ら全員無職だからって…」
「え?」
「「「「「「……あ」」」」」」
チョロ松くんのセリフで、その場にいた全員が凍りつく。
…聞き間違いだろうか。全員無職って…
「あ、あの…みんなも、働いてないの?」
「「「「「「!!?」」」」」」
気になって聞いてみたのがまずかったらしい。より一層空気が重くなってしまった。
さすがにいけなかったかも…と、私は慌てて謝る。
「あ!ご、ごめんなさい!今の質問はなかったことに…」
「…いや、謝らないでくれ、My angel。全ては君の言う通りだ」
すると、これまで沈黙を守っていた(?)、次男のカラ松くんが、私の言葉を遮る。