第6章 おじさんなのに加齢臭がしないだと……っ?!
紅『こ、コレは……!』
甘い、スイーツみたいにガツンとこないが花のようにか弱い香りでは無い。
例えるなら、焼きたてのパンを口いっぱいに頬張った時の小麦のさりげない甘さ……?ちょっと難しかった。語彙力鍛えないと。
それにしても、何だかこの香り癖になるな……。
紅『くんか…くんか…』
阿伏兎『えぇーと、取り敢えず臭く無いって訳で良いのかい?』
くんくん。
阿伏兎『返事ぐらいくれねーと拗ねちまうぞ?おじさん寂しがり屋だからね、兎だから』
紅『こんなに抱きついてて寂しいのか?変なの』
良い年した大人が、兎とか寂しいとかみっともない……可愛いから許すけど。
阿伏兎『そーそー、おじさん寂しいからもっと甘えちゃおうかな?』サワァ…
紅『ひゃっ!!!!?い、いきなり何を……っ』
阿伏兎の皮の厚く節がしっかりした指が私の太腿を撫でる。
意地悪にヤラシく、さわさわと優しく……。
紅『触り方がエロい……』ムウッ
阿伏兎『あー、そう触ってからな』
阿伏兎の身勝手さに少し怒ったフリをするが内心、私は初めて阿伏兎と超至近距離で触れ合う行為に緊張しまくっていた。
阿伏兎『おい、顔こっち向けな』チュ…
紅『ん、ぁふ…阿伏兎……//』
阿伏兎の口は優しくて甘い味がした。
紅『初めてのキスは甘酸っぱいって誰かが言ってたけど、こりゃ甘々だね……』