第9章 第8章
『じゃあ、私が大ちゃんに話すよ!』
「許さないよ、そんなことしたら。さつきでも、許さない」
大輝の邪魔をする人は、誰であっても許さない。
『どうしてそこまで……!』
「大輝が好きだから。愛してるから」
『光ちゃん……』
「ただ、それだけなの。だから、邪魔したくない……!」
『……知らせなかったことで、大ちゃんが悲しむとは思わないの……?』
「それは……」
ーーーーーずっと、考えないようにしていたこと。
大輝は、優しいから……
それでも、私は伝えないことを選ぶんだ。
『光ちゃん、ほんとにそれでいいの?』
「うん」
『……出産って、絶対安全ってわけじゃないんだよ……?』