第8章 第7章
「……帰ろ」
2人の姿が見えなくなってから、私は体の向きをかえ体育館を出た。
「泣かせ、ちゃった」
ーーー『光ちゃん、聞いてくれる!?』ーーー
ーーー『あのね、光ちゃん!』ーーー
ーーー『大ちゃんがまた宿題やってなくて……』ーーー
「……ごめんね、さつき」
誰かに言うわけでもなく、聞いてほしいわけでもなく、ポツリと私は呟いた。
信じてもらえないかもしれないけど、大切に思ってた。
大輝の幼馴染で、私が大輝と付き合ったときも一杯助けてもらった……大切な友達。
「こんな形で……裏切ることになるなんてね」
ごめんね、さつきーーーーー