第2章 第1章
やっぱり、顔も見たくないよね。
「ちょ、大ちゃん!!」
一度私の顔を見てから、大輝を追いかけていったさつき。
「さて、と」
周りの目が気にならなくもないけど……次の授業の準備しよ。
あんな大声でさつきが言うから……
「藤村さん」
「あ、桜井君。なんか用?」
「青峰さんと別れたって……」
「あー……うん。本当だよ」
そう告げると、一気に桜井君の顔色が悪くなった。
「そ、そんなっ……」
「あ、桜井君にお願いがあるんだけど……頼まれてくれる?」
「お、お願いですか……僕なんかに……?」
「桜井君じゃなきゃダメなんだよー」
「スイマセンっ!!」
いや、謝らなくても……