第4章 第3章
「……最近、運動不足だからですかねー」
「それにしては、目立つんは腹だけやなぁ?」
この人はデリカシーという言葉を知らないのか……?
しかも、こんなわずかな膨らみでよく……
「……妖怪め……」
「なんか言うたか?」
「なにも?……私は、太るとお腹につくタイプなんですよ」
「……まぁ、そういうことにしといたるわ」
「………………ありがとうございます」
気づいてる、とか……言わないよね……?
「ほな、俺はそろそろ帰るわ」
「……ほんと、何しに来たんですか」
「可愛い後輩の顔を見に来たんやろ?ーーーーーこれ、やるわ」
「え?」
ポイッと渡されたのは、紙切れ。
「……ゴミはいらないんですけど?」