第4章 第3章
「私に、大輝のほかに好きな人ができたからわかれてもらったんです」
「1年の頃から付き合っといて、今更 “好きな人” なんておかしいやろ?」
「後輩ですから」
「でも、別れたんは冬やろ?ーーーーーおかしいなぁ?」
ニヤニヤと、私の顔を見ながら返してくる今吉先輩。
……なんで、この人に捕まっちゃったんだろう……
「好きだと自覚したのが、最近だったので」
「ふーん……ま、そういうことにしとこか」
ホッ……
やっと、終わった。
帰れる……!
「それにしても、藤村」
「……まだ、なにか?」
「久々に会うたけど……太ったんやない?」
この、妖怪サトリめ……