第3章 監禁
夢主視点
「ご飯できたよ」
今日のご飯はハンバーグ。
一松君が来てるから、よりによりをかけて作った。
いつもは手を抜いてるからね。
ご飯を注ぎ、料理をテーブルに並べる。
「いただきます」
「いただきます…」
一松くんは、早速ハンバーグを口に持っていく。
私は、ゴクリと唾を飲み込み一松くんを見る。
口にあったかな。
「ん、うまい……!」
「ほ、本当!?」
無表情だった一松くんに、少し笑みが見えた。
口にあってよかった!
それに、こんな顔見るのはあまりないからね。
私も一口。
うん、なかなかのでき前。
一松くんは、パクパクとハンバーグをたいらげた。
そんなに美味しかったのかな?
普通に嬉しい。
「ごちそうさま、美味しかったよ」
「うん、ありがとう!」
好きな人に自分の手料理を美味しいって言ってもらえるのって嬉しいな。
私も、そのあとすぐに食べ終わった。
よし、次は洗い物しなきゃ。
「オレが洗う…」
「いいよ。一松くんは、お客様なんだから!」
「ううん。ごちそうになったからやる……」
んー。
お客様に洗い物させるのはちょっと気がひける。
そうだ、食器を拭いてもらおうかな。
まぁ食洗機を使った方が早いけど、せっかく一松くんがやるって言ってるしね。
「じゃあ、食器拭いてもらっていい?」
「うん」
「ありがとう」
二人で食器を片付けると、すぐに終わった。
一段落して、テレビでも見ようと言ったら、コーヒー淹れると一松くん。
じゃあ今度こそお言葉に甘えようかな。
一松くんにインスタントコーヒーの粉がある場所を教え、私はテレビを見る。
なんだか夫婦みたいだな。
まぁ昨日付き合ったばかりなんだけどね。
5分後、一松くんは二つのマグカップを持ちソファの方に来る。
「ん、」
「ありがとう」
私は一口コーヒーを飲む。
時計を見ると、もう8時を過ぎていた。
「もうこんな時間だし、コーヒー飲んだら帰る?」
「そうする」
本当はもっといたいけど、家の人が心配するからね。
それに、もういつでも会える関係だし。
私は、もう一口コーヒーを飲んだ。
はぁ…眠くなってきた……。
昨日徹夜だったからだと思うけど、今夏に眠たかったっけ?
思わず目をこする。
やばい寝そうだ……。
あれ視界が………。
私は意識を手放した。