第4章 新しい生活
夢小説視点
一松くんが家に帰ってから、部屋はすごく静かになった。
さっきまで、怖い雰囲気だったのが嘘みたいだ。
私これからどうすればいいんだろ。
あんなに大好きだった一松くんか、今じゃ怖くて仕方ない。
だけど、まだ好きだって気持ちもある。
前の一松くんに戻って欲しい。
ため息をつく。
でも、ただ考えてるだけじゃダメだ。
私は、ベットから起き上がり、部屋を見渡す。
そういえば、ポッケとに携帯を入れていたはず。
スカートのポケットに手を入れるが、やはりなかった。
一松くんがあらかじめ回収したのだろう。
これじゃあ連絡も取れないな。
私は一度部屋を出た。
ここは、部屋が3つある一人じゃ結構広い家だった。
まず、ここはどこなんだろ。
そういえば、ご飯置いてあるって言ってたな。
リビングに入ると、テーブル上にはラップに包まれたおにぎりが2個あった。
それ以外には小さめの冷蔵庫、ソファ、テレビなど、生活用品全般は揃っていた。
テレビや冷蔵庫が変えるってことは、そんな前から一松くんは働いてたんだ。
少し、感心する。
だって、ずっとニートで、朝から晩まで遊んでばかりだと思ってたから。
両思いになれたのになんでこんなことになったんだろ。
私が悪かったのかな?
それから、私はリビングや他の部屋をいろいろ見て渡った。
リビングの冷蔵庫の中には飲みも以外ほとんど何もなく、棚にはインスタントなどばかりあった。
よく見るとここには炊飯器がない。
どうやってお米を…。
横に目をやるとゴミ袋があり、その中には非常食のご飯があった。
これを使ったのか。
せっかく作ってくれたし、食べようかな。
私はテーブルにつき、おにぎりを一つとる。
一口食べると、少ししょっぱかった。
「塩振り好きだよ一松くん……」
しょっぱいはずなのにどこか暖かいおにぎり。
次第に涙が溢れ始めた。
一松くんのぬくもりを感じる。
こんな暖かいおにぎりを作れるんだもん、きっと元の一松くんに戻ってくれるよね…?
私は涙を拭くこともなく、おにぎりを食べ続けた。