第2章 『Trade 9→2 』菅原
「、好きだよ……」
優しく頬に触れてからが怯えないように、ゆっくり、柔らかく口付ける。
ずっと追い求めていた感触。
欲しくてたまらなかったもの。
やっと手に入れた。
もっと、もっと奪いたい。
俺のことしか考えられないように、の中を俺でいっぱいにしてしまいたい。
心がそう叫んでいる。
でも、こんな俺、怖がられるかもしれない。
そう思って一旦、唇を離しての顔を見つめる。
「菅原先輩……?」
「怖くない?…」
は、一瞬きょとんとしたあと、ふるふると首を横に振った。
「先輩が怖いわけないです…。」
「…………」
ありがとう。
ちゃんと男の俺も、受け入れてくれるんだな。
それなら俺も、もう躊躇わないよ。
をベッドの方に誘導して、そっと押し倒す。
俺のことをぼうっと見つめるを見下ろしながら、ネクタイを緩めた。
「、俺のこと名前で呼んで?」
「……孝支、くん………」