第1章 『Trade 2→9 』影山
困ったような表情を浮かべたあと、少し考えるような間があった。
そして、は俺に視線を向けて問いかけてくる。
「本当に、私でいいの?」
「…………!」
「家事なんて並か、それ以下のことしか出来ないし、影山くんのサポートだってちゃんと出来るか分かんな……」
「良いに決まってる!!!何年お前のこと追いかけてきたと思ってんだよ…」
「影山くん……」
「もっとキス、させろよ……」
「え、影山くん、ちょっと待っ…」
の言葉を飲みこむように口を塞ぎ、ベッドに押し倒して、めちゃくちゃに口づけた。
今までの分を取り戻すとでも言うかのように。
ああ、
やっと報われる。
が、俺のものになる。
そう思うだけで、今までの辛い時間が全て意味のあるものに変わっていった。