第1章 『Trade 2→9 』影山
狭い部屋に俺の怒声が響く。
は俺の大声に驚き、少し固まったあと、声を出して笑い始めた。
「嬉しい。」
「あ?」
「影山くんに怒られた。昔みたいに。」
「そんなに怒鳴られてえなら、いくらでも怒鳴ってやるよ。」
「……ほんとだね。影山くん、変わってないね。強引だし、すぐ怒る。」
そう言っては笑った。
俺が変わらないことがそんなに嬉しいなら、俺はこの先ずっとこのままでいてやるよ。
だから………
「。」
「ん。」
「返事しろよ。」
「え?!さ、さっきのこと?普通ちょっと考える時間とか与えてくれるものじゃないの?私達まだ付き合ったこともないんだよ?!」
「うるせえな、お前に考える時間なんて与えたらまた返事いつになるか分からねえだろうが!もうこっちは待ちくたびれたんだよ!!」
「う………」
「返事するまで帰さねえからな。」
「ええ………!!」