第1章 一目惚れ
リヴァイside
ハ「リヴァイ!壁が…壊された…」
ガタッ!
その言葉を聞いて俺は勢いよく椅子から立ち上がった。
その事を聞かされたのは、壁が壊されてから一時間は経っていた。
おそらく、巨人が攻めてきて伝達が遅れたのだろう。
俺の頭の中に浮かんだのはエレンだった。
エレンの無事を1秒でも早く確認したかったため、部屋を飛び出した。
ハ「リヴァイ!待って!」
そんなハンジの言葉を無視して立体起動でシガンシナ区があるウォールマリアに向かった。
リ「ッ!」
ウォールマリアは血の海のようだった。俺の本能が出そうだった。
慌てて鼻を塞ぎ、匂いを嗅がないようにしてエレンを探し回った。
リ「エレン!どこだ!」
叫んでも反応はない。
人影一つ見えなかった。
いるのは巨人共だけだ。
生きているという僅かな可能性にかけ、避難したと思われるウォールローゼに向かった。
だが、後を追ってきていたハンジに止められた。
ハ「リヴァイ、聞いて!今はエレンの事じゃなくてもっと考えるべきことがあるでしょ!?」
リ「!?お前…何言って!!」
ハ「エレンが心配なのも分かる!でも、あなたは調査兵団だよ!」
リ「…クソッ!」
ハ「それに今日はもう遅い。明日、探せばいいだろ?」
俺はハンジの言った言葉に負けてしまった。コイツの言う通りだ。
エレンを探すのをやめ、一旦本部へと戻った。
頼む…無事でいてくれ!