第3章 環境も変われば人も変わる
「つい最近、ネットの動画を見て知ったのよ。男の娘でもパレオとかスカートタイプにすれば、全然目立たない完璧な女の子でいけるのよ!!」
「何、またしょーこさんショタコンこじらせたの?」
この人にひと目惚れしたせいで、俺は女装癖っていう性癖を植え付けられた。
今じゃ、女装するだけで気分がウキウキしてくるようになって、もう末期だと思う。
ま、可愛い服好きだし、いいんだけどさ……。
いや、よくないな。
チョロ松「水着ィ!? 却下、却下だ!!」
「そうだよ、しょーこさん!」
俺に抱きつく腕の力が強くなった。
おそ松「水着いいじゃん! 何が何でも撮るぞ!」
チョロ松「黙れよ、ストーカー!!」
「そうよ、何が何でも撮るのよ!」
しょーこさんも、ガッツポーズを決めてる。
その後ろでは「大変そうねー」とでも言いたそうなりょーこさんが微笑ましそうに俺らを見てた。
「チョロ松くん、くんの可愛い姿見たくない!?」
チョロ松「み、見たいですけど!」
「おい、裏切り者!」
俺、流石にそこまで脱ぐ気はないからな。
「別に、際どいエロ画像を撮りたいとかじゃないから! そのままいちゃついてくれれば、それでいいの!」
チョロ松「おい、本音隠せェ!!」
しょーこさん、やっぱおそ松のほう見てたんじゃないか!
人妻だから、この人の事は諦めたけど……、旦那もよくこんな腐った人と結婚したな。
「くん、水着写真を無事撮らせてくれたら……、豪華クルージング旅行に海外の美しい島を貸し切りさせるわよ!!」
「それで、男のプライドを捨てろって?」
「仕方ないわね、他に何が望み?」
の、望みって言われても。
昔望んでたことはもう諦めたし、しょーこさんに迷惑はかけたくない。
トド松「ねー、それじゃしょーこさんも水着着てよ~」
「あ、コラ、トド松!」
言いたけど、言わなかった事なのに!!
でも、しょーこさんの真っ白な肌に綺麗な水着なんて、もう俺死んでもいい……。
「あら? それくらいなら、お安いご用よ。ただし、ただ着るだけね」
チョロ松「――よし、この俺が絶対説得してみせます」
トド松「安心してよ、しょーこさん!」
「おい、裏切り者!!」