第1章 嶺帝学院
私は羞恥で顔を赤らめたまま、学校の門を潜り、帰路を歩く
(もうっ....なんか凄く恥ずかしい)
きっと、はたから見たら私は凄く馬鹿な女に見えただろう
もちろんあの人から見ても
しかし、それ程彼の瞳は吸い込まれそうなくらい綺麗だった
考えれば考えるほど羞恥にかられるこの心を鎮めようと大きく深呼吸する
彼女は涼しい夜風に髪を靡かせ
空に浮かぶ月を見上げる
今日は綺麗な三日月だ
私の2回目の高校生活の始まりは前よりも驚きと満足感が大きく、とても充実していたと思う
また今日から始まるんだ
朝が来て、夜が来る
ただ、前とは違う
マニュアル通りじゃない、新しい生活
私として自分の意思で物事を決められる日々....
今....私はここに"存在"してるーーーーー