第1章 嶺帝学院
ーーーー朝が来て、夜が来る
こんな当たり前な毎日に私はどこか寂しさを感じていた
普通の人が持っている当たり前な物を私は手にしていないからだろうーーー
私がこの学校に入学したのは一年前
病弱な為に、あまり身体に負担をかけないよう比較的静かであり、気候に左右されない夜間学校に行くよう勧められた
小中にあまり通えていない自分にとって高校生活は新しい世界に飛び込んだみたいに楽しみだった
しかし、入学式の翌日...
私は学校で突然倒れ、救急車で病院に運ばれた
確かにその日は少し体調がすぐれなかった
意識を取り戻し、病室で聞かされたのは
重い心臓病
私が産まれる時、私の母親は難産でとても大変だったそうだ
そして、自らを犠牲にし私を産んでくれた
その後遺症は私にもあり
昔から何かと環境や生活に影響されやすく
様々な事に支障をきたしていた
これもまたその後遺症である
一年間、病院で治癒をする事になり結局学校には停学届けを出した
一年経った今でもこの病が治ったわけではなく、いつまた倒れてもおかしくない
命に支障があるかどうか、そんなこと医者は言わなかったけれど大体自分の事は分かっていた
今の私は綱渡り状態....
しかし、私はそれでもあんなつまらない病室に居るより、しんどくてもこの学校に戻ることを決めた